2018年8月7日(tue)

 

先日、東京電力中の沢線を追跡したときに、国土交通省が管轄する大町ダム内部の監査廊を見学することが可能だと知った。それは私には大変魅力的に映ったが、今回のツアーは、その監査廊の見学を含め、高瀬川上流にある東京電力が管轄する二つのダムを一緒にみることができるというものだ。平日ではあったが、迷わず申し込んだ。(写真/集合場所の大町エネルギー博物館) 

 

一番上にある高瀬ダムへは、自家用車では行くことができない。正確にいえば、通行を許可されたタクシーなら行くことができるが、片道で約2,200円掛かる。歩いても行けないことはないが1時間半ほど掛かるという。そうしたことから高瀬ダムに行けるというのは、それだけで魅力を持つツアーなのだ。(写真/例によって「参加証」を首からぶら下げる) 

 

嬉しいことに資料の中には、三つのダムのダムカードが入っている。先日、大町ダムのものは入手したが、他の二つはなかなか手に入るものではない。以前、平日に七倉ダムを訪れたことがあるが、管理事務所に車が停まっておらず、誰もいないようだった。 

 

ツアーの参加者は40名ほど。二手に分かれバスに分乗する。例によってヘルメットがわたされると思っていたが、それはない。主催した国土交通省北陸地方整備局大町ダム管理所、東京電力ホールディングス、大町エネルギー博物館の方たちがガイドになってくれる。(写真/開会式の模様) 

 

最初に管理事務所の心臓部、通称ダムコンと呼ばれる操作室に案内される(写真)。ここでもっとも気を使うのは放流量。現在のように雨が降らない日が続くと、瀬切れが心配となるため下流の川床を監視している。生態系にも影響が出てくることから、その責任は重い。 


 

逆に洪水時の判断も難しい。先日の西日本豪雨ではダムの放流が適正だったのか、下流域への警報の周知は十分だったのかが問題視されている。高瀬川には両岸合わせて30ヶ所の放流警報所があるが、私にとってはいつも走っている安曇野トレーニングコースで見慣れた風景になっている。(写真/ダムの天端を移動して監査廊へ向かう) 

 

 


監査廊へは堰堤の中央付近にある入口から向かう。織田裕二が主演した映画「ホワイトアウト」では、テロリストによりダムがジャックされるというストーリーだったことを思い出しながら、そこはもちろん職員しか入れない厳重な施錠方式が取られている。 
 


高瀬渓谷 夏の三ダムめぐり Vol.2に続く